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HOME » 【刊行予告】第2弾『教員必携 外国につながる子供の教育』
宇都宮大学HANDSプロジェクト 外国人児童生徒支援会議

【刊行予告】第2弾『教員必携 外国につながる子供の教育』

2012.01.18

昨年4月に刊行した『教員必携 外国につながる子供の教育 Q&A・翻訳資料』は、「だいじょうぶnet.」を通して北は岩手県、南は沖縄県から多くの問い合わせをいただきました。その利用者も教員に限らず支援員として関わっている方から、地域で日本語教室を立ち上げている方、教育委員会など行政関係の方々まで幅広いことがわかり大変嬉しい思いです。また、昨年10月に実施した「利用状況調査」ではたくさんの方々から貴重なご意見をお送りいただきました。この場を利用してお礼を申し上げます。なお、『教員必携 外国につながる子供の教育 Q&A・翻訳資料』の無料配布分はまだいくらか余裕があるようです。ご希望の方は「お問い合わせページ」よりご連絡ください。

今回HANDSプロジェクトでは、『教員必携 外国につながる子供の教育 Q&A・翻訳資料』の続編として、日々の指導に役立つアイデア集を作成しようということになりました。「具体的な支援方法が知りたい」「限られた時間の中ではニーズに合った指導が出来ず歯痒い」という思いは、学級担任や支援員だけでなく経験年数の浅い外国人児童生徒教育担当者にも共通していることがわかりました。そして、苦し紛れに行われている「その場しのぎ」の指導が、外国につながる子供の将来につながっていないことも強く感じました。「誰にでも出来るやり方でいいから子供の将来を思って継続的に支援できるアイデア」を合い言葉に、3月末の完成を目標に作成中です。(若林)

 

『教員必携~ 外国につながる子どもの教育 Q&A・翻訳資料』限定配布のお知らせ

2011.04.29

 宇都宮大学HANDSプロジェクト『教員必携~ 外国につながる子どもの教育 Q&A・翻訳資料』はすでに栃木県内全ての小中学校に1冊ずつお送りさせていただきましたが、このたびご希望の方300名に送料のみの負担で1冊ずつ提供できることになりました。栃木県内の方に限らず、外国につながる子どもの支援に関わっていらっしゃる方ならどなたでもお申し込みいただけます。

●お申し込み方法
 当HP「お問い合わせ」ページの上部にある「お問い合わせ内容」欄に、『教員必携~』ご希望の旨およびどのように利用される予定か記入してください(利用場所や対象など)。さらに下の各項目をご記入の上送信してください。当方が受信した順に、300名あてに実際の申し込み手順をお伝えいたします。ご希望時すでに予定数を超えていた場合はその旨を返信すると共に、HP上にて通知いたしますことをご了承ください。

表紙
Q&A
翻訳資料
視覚資料
ワンポイント
体験談

コラム

『教員必携 外国につながる子どもの教育 Q&A・翻訳資料』完成

2011.04.20

 平成22年度の「外国人児童生徒支援会議」における協議内容を基に作成された、外国人児童生徒を支援する教員のためのポケットサイズ応援マニュアル、HANDSプロジェクト『教員必携 外国につながる子どもの教育 Q&A・翻訳資料』が完成しました。

【特徴】
○外国につながる子どもの支援経験がない教員をユーザーとして設定し、①4月始めの時系列で展開されるQ&A集、②重要項目やキーワードを分かりやすく解説するワンポイント学習、③外国につながる保護者と学級担任が共用できる簡潔なスタイルで構成されたポルトガル語とスペイン語による翻訳資料を中心に、使い易さを徹底的に研究し、忙しい先生方でも1ページ1分で内容が理解できるように工夫しました。

○『だいじょうぶnet.』の「お問い合わせ」ページと窓口とするアフターフォロー体制も完備され、現場での具体的なケースに対するアドバイスやさらに深い支援についての情報提供を個人的に守秘徹底の上対応可能です。

 4月中には栃木県内全ての小中学校に1冊ずつ無償配布予定です。震災等の都合で刊行が遅れ、新学期開始には間に合いませんでしたが、年度当初の各書類作成や家庭訪問の準備など、年度開始一ヶ月間に役立つ情報もたくさん収録されています。お手元に届き次第、ぜひご活用ください。

 本誌の編集・発行にあたっては、平成22年度宇都宮大学HANDSプロジェクト「外国人児童生徒支援会議」にご参加いただいた、栃木県内外国人児童生徒教育拠点校の担当教員の皆様や、実質的な編集に関わっていただいた「外国につながる子どもの教育作成委員会」の皆様、そしてそれらの活動にご理解をいただいた各校校長先生や教育委員会の皆様に多大なるご協力をいただきました。この場で改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

『中学教科単語帳(日本語→タイ語)』刊行のお知らせ

2011.02.28

宇都宮大学HANDSプロジェクト『中学教科単語帳(日本語⇔タイ語)』が刊行されました。この単語帳は、教科学習についていくのが困難な外国人生徒に大いに役立ててもらおうと、宇都宮大学のタイ語講師、有志の学生たちが協働で製作・刊行したものです。内容は中学校で使う数学・地理・理科(第一、第二分野)の教科書から使用頻度の高い単語2,715個を選び、日→タイ・タイ→日に整理しました。

HANDSプロジェクト『中学教科単語帳(日本語⇔タイ語)』はすでに栃木県内すべての中学校に配布が完了し、今後は栃木県内の図書館に寄贈予定です。

●この『中学教科単語帳(日本語⇔タイ語)』が入手可能です。一般の方のために200部限定で用意いたしました。ご希望の方は以下の要領でご応募ください。

*たくさんの方に役に立てていただきたいため、原則として1名様につき一部とさせていただきます。

*送料として郵便切手290円分と簡単な申請理由を添え、住所・氏名を明記して下の宛先に送付してください。

〒321-8505 栃木県宇都宮市峰町350  

       宇都宮大学国際学部附属 多文化公共圏センター内

       宇都宮大学HANDSプロジェクト事務局 宛

《シリーズ化のお知らせ》HANDSプロジェクトでは、次年度以降「中学教科単語帳」のポルトガル語版・スペイン語版・中国語版などの制作を計画中です。どうぞご期待下さい。

【解説】「取り出し指導」と「入り込み指導」

2010.11.25

 「取り出し指導」も「入り込み指導」も児童生徒一人一人に対応した指導であることに違いありませんが、それぞれがどのような場面で必要かつ有効であるかを検証してみる必要があります。

「取り出し指導」のメリット・・・「取り出し指導」は在籍学級を離れ別室で個別に指導するので、在籍学級での学習内容から離れ児童生徒一人一人の日本語能力に合わせて学習を進めるのに効果的です。また、周囲を気にすることなくのびのびと学習に取り組めるのも特徴です。

「入り込み指導」のメリット・・・「入り込み指導」は在籍学級における一斉指導のなかで、日本語担当者あるいは母語支援者が児童生徒のそばに付き添い学習を支援する方法で、具体的な場面での指導に効果的と考えられます。本人も他の児童生徒と同じタイミングで理解できるので学習参加意欲が高まり、自信にもつながります。

「取り出し指導」は、通級する児童生徒の日本語能力や学校生活適応状況を踏まえ、通級時間割の中に計画的に組み込まれるものであるのに対し、「入り込み指導」は児童生徒の学習状況により必要に応じて暫定的に組み込まれるものと考えるべきでしょう。この場合、日本語教室の通級対象である児童生徒だけでなく、普段は通級していない児童生徒も入り込み指導の対象に含めます。いずれも学級担任と十分な共通理解を図った上で実践しましょう。

 「入り込み指導」が効果的な場面の例を紹介しましょう。

 新年度、小学校に入学したばかりの児童は、日本人の子も外国人の子も先ずは学校生活に慣れることからスタートします。登校してから下校するまで、日課にしたがって生活を送る場所であることを教えます。授業を受ける際の学用品の準備の仕方、体育時の衣服の脱ぎ着、給食時の配膳と後片付け、校内施設の使い方、校庭の遊具の使いかたなど、実際の場面で指導・助言することの多い大変重要な時期と言えるでしょう。外国人児童のなかには、小学校に入学するまでの間、幼稚園や保育園に就園せずに家庭内のみで過ごした子どももいますので、集団生活に慣れることはその後の生活全般において重要です。

 特に入学式後2週間ほどは、実質的な授業はほとんど無くこの生活指導に充てるので、日本語指導の「取り出し指導」はせず、「入り込み指導」のみで対応するといいでしょう。児童の様子を注意深く観察することによって今後の通級指導のあり方を判断する手掛かりをつかむこともできます。年度の途中で編入してくる外国人児童の場合も、最初の1~2週間は取り出し指導と並行して一斉指導のなかで付き添って指導したほうが効果的な場面においては、可能な限り「入り込み指導」を行いましょう。その場合、対象児童の学齢や日本語理解能力を考慮に入れた上で入り込み指導をする期間を決めます。

 また、母語による支援のようすを周囲の日本人児童が目の当たりにすることで、対象外国人児童に配慮する空気が自然に生まれるようになるとさらにいい効果が期待できるでしょう。

 入学・編入学後の普段の授業で「入り込み指導」が効果的とされるのは、算数・理科・社会などの教科学習で新しい単元に入るときや総合的な学習の時間の計画の段階などです。一斉指導のなかでの参加の様子を観察して、学習内容の理解の程度を把握しましょう。児童生徒が教師の発問や指示が分からない時は母語を交えて説明したり、難解な学習用語を分かりやすい言葉に言い換えて説明したりします。グループ学習の場合は、何の目的でどのような学習をすすめるのかを、最初の段階で入り込んで指導しておくと、その後の学習参加がスムーズになります。

【お知らせ】皆さんからのお問い合わせをお待ちしています。

2010.11.22

「だいじょうぶnet.」では外国人児童生徒の指導に関わる方からの疑問や問い合わせにお答えしています。

児童生徒を取り巻く環境などを踏まえて、出来る限り実状に即した提案をさせていただきます。

また、他機関やボランティアとの連携についての実例等も豊富に提供しています。

『職員室でちょっと話し合う・・』ような感覚で、「だいじょうぶnet.」にご相談下さい。

なお、お預かりした情報は当サイト個人情報保護方針に基づき、厳正に扱わせていただきます。 

【解説】特別支援学級での日本語指導

2010.11.20

 平成2年に入管法が改正され外国人児童生徒が増加する一方の数年間、学校現場はその対応に大変な苦労をしていました。日本語が全く分からない子どもたちを前に授業することになった教員は、授業の進度も考えて日本語指導を別室で能率的に行おうと考えたのも自然です。これが日本語教室の起源です。

 この時に、新規に別室を用意して教員が指導に当たった学校もありましたが、既存の「別室」と言えば特別支援学級であるケースがほとんどでした。そこには常に教員もいますので、ここで通常の特別支援学級授業の傍ら日本語個別指導を行う光景がたくさん見られました。

 また、外国人児童生徒が実際に日本語を習得するスピードは個人差が大きく、時には何か障害があるのではないかと思ってしまうことあります。特別支援学級での日本語個別指導のしやすさに加えて能力や学力の遅れを考えると、常に特別支援学級で過ごすまたは正式に就学指導委員会を経て入級となる外国人児童生徒が出てきました。

 しかしこの考えは根本的に正しくありません。先に書いたように彼らが日本語を覚える速度は個人差が大きく、そこには学校での指導や本人の能力だけでなく、家庭環境や文化面の不適応問題も影響しています。裏返せば、本来の必要性で特別支援学級に入級が必要な児童生徒の割合は、他の児童生徒に占める割合と同じ程度しかないと言えるのです。

 小学校で特別支援学級に入級しそのまま中学校に進学すると、学校生活の実態と本人の成長(学力を含め)の間に大きな隔たりが生じます。また、成長と共に周囲と築くべき社会性についてもその可能性を奪ってしまうことになります。卒業時の進路選択においてはその影響が顕著に表れます。

 学校現場の実情は本当に大変です。学校によっては日本語を個別指導する場合に特別支援学級を選択するしかない状況もあるかもしれません。その場合は正式には入級させないことと、ある程度の日本語を身につけたら目的達成と判断し出来る限り早い機会に在籍学級の生活に戻すこと、もしくはほかの個別指導を設定することが大切です。

【イベント】12月4日(土)「子ども教育フォーラム」が開催されます。

2010.11.11

12月4日(土)宇都宮大学HANDSプロジェクト主催「子ども教育フォーラム~外国につながる子どもの教育を考える~」が開催されます。

今回はHANDSプロジェクトが始動したの4月からの事業を振り返利ながらに今後の展望を協議するとともに、外国人児童生徒に関わる多方面の方々のご出席を得て、貴重な討論が展開される予定です。HANDSプロジェクトの前身である宇都宮大学重点推進研究による過去5回のシンポジウムの内容を踏まえ、より広く深く問題に切り込みます。

外国人児童生徒教育に関わる方から少しでも興味のある方まで、多数のご参加をお待ちしています。

日時:12月4日(土)13:00~17:00 会場:宇都宮大学峰キャンパス共通教育B棟1122教室

詳しくは下記の宇都宮大学国際学部ホームページにてチラシをご覧下さい。

http://www.kokusai.utsunomiya-u.ac.jp/whatnew/img/tabunka101204.pdf

【報告】HANDSプロジェクト 第2回外国人児童生徒支援会議が開催されました。

2010.11.05
第2回外国人児童生徒支援会議11月4日(木)
第2回外国人児童生徒支援会議11月4日(木)
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